B. Braunニュース

B. Braunの持続する成長傾向

全事業部がグループの売上増に貢献

  • 売上高:61億3000万ユーロ(前年度:54億3000万ユーロ、12.9%増)
  • 当期利益:5億4700万ユーロ(前年度:4億3800万ユーロ、24.9%増)
  • EBITDA:8億7800万ユーロ(前年度:7億9800万ユーロ、10.0%増)
  • 自己資本比率(調整後):45%(前年度:44%)
  • 全世界の従業員数:56,000名(前年度:54,017名);ドイツ国内:14,230名(前年度:13,616名、4.5%増)
  • 生産能力拡大への投資額、ならびに研究開発費:10億4900万ユーロ(前年度:11億6000万ユーロ)

メルズンゲン/モルシェン。B. Braunグループ全体の売上高は61億3000万ユーロで、前年度の54億3000万ユーロに比べて12.9%の増加となりました。EBITDAも10.0%増の8億7800万ユーロに上昇しました(前年度:7億9800万ユーロ)。「昨年度の経済発展には大変満足しています。売上高の伸びは予測を上回り、営業利益も大幅に改善しました」執行役会会長のHeinz-Walter Große教授は3月23日(水)に行われた決算報告の記者会見で、最高財務責任者のAnnette Beller博士とともに2015年度の主要データを発表し、このように述べました。

ドイツは再び安定して売上高は3.6%増、ドイツを除く欧州も4.1%増となりました。アジア太平洋地域は為替相場の変動による恩恵を受け、売上高は23.4増と初めて10億ユーロを突破。北米地域では米ドル高により売上高はユーロ換算で31.0%増加しました。一方、中南米地域は一部の地域で現地通貨がユーロに対して大幅に下落したことから、成長率は4.8%にとどまりました。アフリカ・中東地域は15.2%増と好調な伸びを維持しました。

全事業部で増収
全事業部がグループの売上増に貢献Hospital Care事業部の売上高は13.0%増の28億5600万ユーロとなりました(前年度:25億2800万ユーロ)。臨床栄養部門と輸液機器部門が好調な伸びを示しました。米国での事業発展は大変満足のいく内容でした。特に、輸液装置Duplexならびに個別薬剤混合器具(CAPS)が売上高および収益の伸びを押し上げる効果となりました。

Aesculap事業部の2015年度の売上高は前年比11.0%増の16億6300万ユーロでした(前年度:14億9800万ユーロ)。主な成長市場は中国、米国、ロシア、ドイツ、ポーランドで、売上高の伸びは特に手術器具と内視鏡検査製品でみられました。

Outpatient Market(OPM)事業部の売上高は前年比15.0%増の7億4100万ユーロでした(前年度:6億4400万ユーロ)。創傷ケアおよび消毒関連の製品も好調でした。米国では特に輸液製品が好調な売上増を示しました。欧州、アジア太平洋地域、中南米地域の売上高も好調でした。

Avitum事業部は14.7%の成長率を示し、売上高は8億4600万ユーロに増加しました(前年度:7億3800万ユーロ)。製品事業の販売が堅調で、中国、ロシア、米国、メキシコが重要な牽引役となりました。B. Braun透析センターの業績は世界的に大変好調でした。他の透析センターの買収により事業を順調に拡大しており、2015年度の売上高にも貢献しています。

将来に向けた高水準の投資
2015年度には生産能力の拡大、新製品やプロセスの研究開発に10億4900万ユーロを投資し(前年度:11億6000万ユーロ)、買収によって戦略的に重要な事業分野におけるシェアを確保しました。

たとえば、Hospital Care事業部は、スペイン、インドネシア、マレーシア、米国で大量輸液製剤の世界的な生産能力をさらに拡大し、ベルリンで注射製剤用容器の生産に投資しました。日本では新たに生産棟を建設し、耐震性を高めるとともに局所麻酔関連製品の生産能力を拡大します。ツットリンゲンにあるAesculap事業部本部の改修も追加投資により進んでいます。Out Patient Market(OPM)事業部は、ペンニードルの3番目の生産ラインを追加して生産能力を拡大し、フランスにも投資しています。メルズンゲンでの個別栄養輸液製剤の新工場建設はすでにかなり進んでいます。Avitum事業部はドイツのDialyse Trainings-Zentren GmbH(DTZ)や一部の国の透析センターを買収することで、市場シェアを拡大しています。

従業員数の増加
B. Braunグループ全体の従業員数は2015年12月31日現在で55,719名で、前年の54,017名に比べて3.2%の増加です。ドイツ国内では前年比4.5%増の14,230名となりました(前年度:13,616名)。従業員数増加の主な理由は生産、研究開発ともに拡大が続いていることにあります。新会社の買収・設立に加え、新たな流通会社もグループに加わっています。

ブラジル、ドイツ、マレーシア、ポーランド、スイス、ベトナムでは現在1,092名が研修中で(前年度:1,149名)、このうち115名(前年度:111名)はドイツでも研修を受けています。この5ヵ国で計332名(前年度:300名)が研修を修了し、261名(前年度:224名)が見習いとして入社しました。

今後の見通し
「前年度の重要なテーマは戦略2020でした。ヘルスケアのシステムパートナーとして、お客様の問題をさらに深く理解し、お客様と協力して解決に向けた相性のよいアプローチを開発していきたいと考えています。当社は一貫してこの道を歩んでいきます」(Große教授)。
2016年度も増収増益が予想されます。Große教授によれば、為替レートの変動がなければ、4~6%の増収となる見込みです。